【クレージージャーニー】時計をイチから作る

リンクユニット
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独立時計師

ネジから部品からすべてを一人で作ってしまう時計を作る人です。
分業ではなく、すべてを作るんです。

小説で「独立時計師」という仕事は知っていましたが
初めてそれを生業としている人を見ました。
菊野昌宏さんは独学で独立時計師になった人です。

独学ってすごいです。
確かに時計作りの学校は聞いたことないですが、
思い入れの強さが分かります。

彼はまだ35歳ですが、
28歳の時に干支で数字を現した「和時計」を作成し
世界最大の時計見本市といわれる
バーゼルワールドに出展します。

そこで高く評価され30歳で
独立時計師協会に最年少、日本人初の入会を果たします。
彼の作った時計は1本2100万円で
すぐに売れるくらいの売れっ子時計師なんです。

時計を作る

ただこの時計作りの作業って
想像以上に細かく気が遠くなるものなんです。
お家には、時計関係の本と
時計を作るのに必要な機材がたくさんあります。

ただ機械の中にはヤフオクで買ったものもあるようです。
さすが、ヤフオク!なんでも売ってます。
時計には文字盤、針だけでなく、
ゼンマイやネジなど200以上の部品がありますが
それらの部品を一から作り、組み立てまで一人で行っていきます。

炭素鋼と呼ばれる直径1.5㎜の棒を削ってネジを作っていきます。
もちろん機械で削るんですが、
細かい細かい作業です。

もう吹けば飛ぶような小さなネジを作りますが、
これが一番大きなネジとのこと。
ああ、やっぱり気が遠くなってきた。

この小さなネジ達を焼き入れします。
熱処理をして油で冷やすことで硬くなります。
その後焼き戻しします。弱い温度で熱処理します。
これによって硬くなりすぎたネジの強度を出します。

そして磨きます。ここまで3時間かかってます。
菊野さんは1年に1本の時計を作ると言いますが、
それは時間かかりますよね。
好きでないとできない仕事だと思います。


イギリス旅

イギリスも時計では有名だったんです。
大航海時代に船で航海するのに時計は必要でした。
船乗り達は、太陽の角度と時間で
現在の位置を把握していたからです。

その頃使われていた振り子時計は、
波や温度変化に弱く正確な時間を刻めません。
そこでイギリス政府が懸賞金を出して時計を開発させたんです。
ジョン・ハリソンがマリンクロノメーターという
海上でも正確に時間を刻む時計を開発しました。

正確に時を刻む時計のルーツはイギリスなんですね。
そのイギリスのBHI時計博物館に訪れました。
そこには和時計もあります。
枕時計や尺時計など和時計は貴重なようです。

マリンクロノメーターもありました。
斜めの場所に置いても時計は水平を保つようにできています。

ロンドンの独立時計師ロバート・ブレイさんに会いにいきます。
王室にも時計を献上したことがある有名な方のようです。
ブレイさんの工房はとても広いです。

ブレイさんがデザインを決めて
家族ぐるみで時計を作っています。
それでも年間12本しか作れないのは、
やはりイチから作るのは大変な作業ですね。

ブレイさんの時計は置時計が多く見えます。かっこいいですね。
いつも見ることのない裏側の動きを見ている感じがします。

500万円以上のものの中には
3000万円以上のものもあるそうです。
菊野さんお目当てのグラスホッパー脱進機もあります。

これを作ってみたいとのことですが、
置時計でも複雑そうなのに腕時計サイズになるんでしょうか。

1か月後、菊野さんは脱進機のデザインを作り始めていました。

和時計とは

「和時計」は江戸時代初期から明治に使われていた時計です。
菊野さんは江戸時代に作られた
「万年時計」がきっかけで和時計を作りました。

万年時計は東芝の創業者・田中久重が発明したものです。
この万年時計を腕時計サイズにしたいという
思いから和時計を作っています。
日本人は細かい作業が得意と言われますが、
こういう人達のことを言うのですね。

菊野さんの作品はどれも個性的です。
折り鶴が羽ばたいたり回ったりするものや
月の満ち欠けを表示するものなどがあります。

時計は時間を知らせるだけでなく、
個性的なデザインやからくりを
提供してくれるものだと菊野さんは話します。

ブレイさんの作った時計を見た時にも思いましたが、
時計は時間を知るためだけの道具ではないですね。
菊野さんの作った時計は何百年後かに、
誰かの心を揺さぶり「こんな時計を作りたい」という
独立時計師を生むのかもしれません。

松本さんが、「時計は時を見るためのものなのに、
時を忘れて見入ってしまう」
と言っていました。
思わず納得してしまいます。

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